2019-04-11 春寒 俳句 春寒や自分のための厨ごと 稲畑汀子 4月だというのに真冬並みの寒さにびっくり。地元の群馬では、雪が積もったと聞いた。 厨、つまり台所というのは家の中でもとかく寒い場所だと思う。そんな厨が「自分のため」であることは、厨しか居場所がない、厨にいなければならない妻あるいは母という役割に縛られている、そんな叫びが聞こえてきそうな一句だ。「すでに春になった気分が強い」ところにくる寒さである春寒の季語がよく効いている。